初診からちょうど1ヶ月。
いよいよ、精密検査の当日を迎えました。検査内容は、右乳房の「吸引式乳房組織生検」と、脇リンパの「コア針生検」。
※本記事はプロモーションを含みます。
「痛い」という噂を聞いていたので、病院へ向かう足取りはどこまでも重く、絶望的な気持ちでした。
1. 嫌な予感が的中?若手医師による担当
ベッドに横向きになるよう指示され、ついに検査が始まります。
そこにはベテラン医師と、もう一人若い感じの医師の姿が。嫌な予感は的中し、担当したのはその若手医師の方でした。
一人前になるための通過点だと分かってはいても、「なぜ私の時に……」と心の中は半泣き状態。麻酔を打つ手つきもぎこちなく、ベテラン医師に確認しながら刺されるたびに、恐怖心で体が過敏に反応してしまいます。
挙句の果てに、その先生が小声で「こわい、こわい、いけるか……」とボヤいているのが聞こえてきたのです。
「お願いだから、不安になることを声に出さないで!」と、心の中で叫ばずにはいられませんでした。
2. 「ブチッ、ブチッ」と鳴り響く組織の切れる音
麻酔をしていても、奥の方をぎゅーっと押されるような鈍い痛みがありました。
そして、静かな部屋に響く「ブチッ、ブチッ」という、自分の組織が切り取られる音。
私は右乳房と脇リンパの2箇所だったので、苦痛も2倍。リンパで耐え、さらに乳房で耐え……。終わったときには安堵というよりも、ただただ茫然と、放心状態になっていました。
3. 止まらない絶望感と、追い打ちをかける「25,000円」
検査が終わり、止血のために患部をぎゅーっと圧迫されている間、私はただ、暗い穴の底に突き落とされたような絶望感の中にいました。
痛みに耐えたあとの、空っぽになった心。
ようやく着替えを済ませ、重い足取りでお会計へ向かいました。そこで提示された金額が、さらに私の心に追い打ちをかけます。
「本日は、25,000円になります」
……25,000円。
思わず、明細を二度見しました。
第3話で「5,000円の検査代に震えた」のが遠い昔のことに思えるほど、桁の違う出費。
心も体もボロボロに傷ついて、その上でお財布までこんなに削り取られるなんて。
「病気になるって、こういうことなんだ」
鈍い痛みを抱えたまま、これから始まる治療費への不安が、ずっしりと肩にのしかかってきました。
痛みと、出費の衝撃。
病院を出たときの外の景色は、あんなに鮮やかだったのに、今の私にはすべてがモノクロに見えていました。
「どうか、何かの間違いであってほしい」
そんな淡い期待を抱くことさえ許されないほど、体も心もお財布も、現実という鋭い刃で削り取られたような一日。
結果が出るまでの日々は、生きた心地がしませんでした。
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誰にも言えない「がん」という現実を抱えて、真っ暗な穴の底に一人で座り込んでいるような感覚。
私もあの時、家族の前ではいつも通りに振る舞いながら、心の中で「これからどう病気と向き合っていこう……」と、答えの出ない不安を何度も何度も飲み込んでいました。
自分の心が壊れてしまいそうな時、どうか一人で耐えすぎないでください。
プロの公認心理師が、あなたの行き場を失った感情をそのまま受け止めます。長い夜、あなたの心がほんの少しでも、一息つける場所になりますように。
【この記事のまとめ】
若手医師による不安な検査、組織が切れる音、そして高額な検査費用。
「病気になる」という現実の厳しさを、全身で思い知らされた一日でした。
次回は、いよいよ逃げ場を失った「がん告知」の瞬間。
医師の口から告げられた、残酷なまでの「確定」の審判。その時の記憶を辿ります。
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乳がん体験談【第7話】運命の告知日。「ご家族はご一緒ですか?」その一言ですべてを悟った。
※あくまで個人の体験であり、医療的なアドバイスではありません。診断や治療については、必ず専門の医療機関にご相談ください。