smallhappiness_9388’s diary

介護福祉士・調理師が綴る、乳がん手術からの再建と愛犬との日常。実体験に基づいた「生きるヒント」を発信中。

乳がん体験談【第8話】確定診断後の精密検査。そして「全摘」の先にある「再建術」への葛藤

乳がんの告知を受けてから2週間後。初診からは約2ヶ月が経過していました。

 

この日行われたのは、がんの広がりや転移の有無を調べるための「転移チェック」となる精密検査です。

 

1. 造影剤を使った検査の痛みと「病人」という実感

 

今回行われたのは、X線検査とMRI検査。血管やリンパ管を染めて詳しく診るため、点滴で造影剤を流しながらの検査でした。

 

これが地味に苦痛で……。薬が体に入っている最中、腰に違和感と痛みがあり、ずっと同じ姿勢で仰向けでいるのが辛かったです。

途中で腕の痛みに耐えかねて点滴をやり直してもらったのですが、後でそこが青く腫れてしまいました。

 

次々と増えていく腕の針跡を見て、「ああ、私は本当に病人なんだな」としみじみ感じてしまいました。

 

2. 胸を失うことを、ただ受け入れるしかないという諦め

 

幸い初期段階だったため、転移のリスクは低いと言われていました。でも、主治医からは「右胸全摘」を言い渡されています。

 

最初は「悪い部分を取るだけの手術でいい」と思っていました。インプラント(人工乳房)なんて考えていなかったし、自分の体の一部を使う「再建術」なんて、自分とは遠い世界の話だと思っていたのです。

 

病気を受け入れられないまま、自分の体の一部をどうするかという選択を迫られる時間は、あまりにも過酷でした。

 

「胸がなくなることをただ受け入れるしかないんだ」と、なかば諦めのような境地に陥ることもありました。

 

【PR:失う恐怖、傷つく体。その心の叫びを置いておける場所】

 

国内最大級のオンラインカウンセリングサービス【Kimochi】

 

 

繰り返される精密検査、そして「全摘」という避けられない現実。

 

病気を受け入れられないまま、自分の体の一部をどうするかという選択を迫られる時間は、あまりにも過酷です。

 

自分の体の一部をどうするかという、あまりに過酷な選択を突きつけられ、「胸がなくなることをただ受け入れるしかないんだ」と、なかば諦めのような境地に陥ることもありました。

 

けれど、もし「誰かに今の状況を整理して聞いてほしい」と感じたとき。

「Kimochi」は、国家資格(公認心理師)を持つプロに、スマホ一つで繋がることができる場所です。

 

病院での限られた診察時間では伝えきれない、あなたの心の現在地。

誰の目も気にせず、ありのままを置ける場所があることが、少しでも支えになればと願っています。

 

※本記事は個人の体験談であり、特定のサービスや治療を推奨するものではありません。診断や治療については必ず医療機関を受診してください。

 

3. インプラントか、自家組織か。揺れ動く選択肢

 

しかし、保険が適用されると知り、少しずつ視野が広がっていきました。

 

インプラント(人工乳房)

 

 • メリット:手術時間が短く、体への負担が最小限。

 • デメリット:定期的な入れ替え(再手術)が必要。人工物なので劣化する。

• 私の結論:数年おきにまた手術を繰り返すのは耐えられないと思い、選択肢から消えました。

 

• 自家組織による再建術(背中やお腹の組織を使用)

 

• メリット:自分の一部なので温かく、劣化しない。一生自分の胸として過ごせる。

• デメリット:手術が10時間以上に及ぶ。体への負担が大きく、大きな傷が残る。

 

4. 傷だらけの体。それでも「私」でありたい

 

実はお腹の組織を使う再建には、私にとって大きな不安がありました。私は帝王切開と子宮全摘で、すでにお腹を2度切っています。

「またそこに傷が増えるのか……。私の体、傷だらけじゃないか」

 

子宮を失い、今度は胸まで失う。

 

次々と自分の体が変わっていく現実に、時には投げ出したくなるような絶望を感じたこともあります。

 

突きつけられる過酷な現実に、ただ平穏を求めて「再建しなくても、そのままでいい」と、考えていた時期もありました」

 

けれど、一度失った後に「やっぱり胸が欲しい」と願っても、後からの手術は保険適用外(美容整形扱い)になってしまいます。

 

リスクはある。痛みも、目に見えない恐怖も、決して生易しいものではありません。

 

それでも、私は自分の心と何度も向き合い、少しずつ、けれど確かに気持ちを固めていきました。たとえ体に傷が増えたとしても、私は「自分の組織で胸を再建したい」。

 

それが、私が私として生きていくための、精一杯の選択でした。

 

【この記事のまとめ】

 

失うことが決まった右胸と、「これからどう向き合っていくか」。

それはこれまでの人生で経験したことのない、あまりにも重い決断でした。

 

「病変を取り除き、命を守ること」。それだけで十分だと言い聞かせていたはずなのに、いざその時が迫ると、私の心は激しく揺れ動きました。

 

帝王切開や子宮全摘を経て、すでに傷があったお腹を、再建のためにもう一度切る勇気。

 

10時間にも及ぶ過酷な手術、自分自身の姿を受け入れられるかどうかという不安、そして痛みへの恐怖。

 

けれど、悩んで、迷って、何度も立ち止まりながら、私は一つの答えに辿り着こうとしていました。

それは、これからの人生を「私らしい姿」で生きていくための、精一杯の選択でした。

 

次回の記事へ >

乳がん体験談【第9話-①】精密検査の結果。転移の有無と、私が下した「一次再建」という大きな決断

※あくまで個人の体験であり、医療的なアドバイスではありません。診断や治療については、必ず専門の医療機関にご相談ください。