smallhappiness_9388’s diary

介護福祉士・調理師が綴る、乳がん手術からの再建と愛犬との日常。実体験に基づいた「生きるヒント」を発信中。

超未熟児【第10話】生まれてから減り続ける体重。520gの我が子が教えてくれた「生きるための闘い」

NICUのいちばん奥で、無数の管に繋がれた我が子。

 

初めて対面したその姿は、想像を絶するほど小さく、触れるのが怖くなるほど繊細でした。

 

※本記事はプロモーションを含みます。

 

「頑張ったね、ありがとう……そして、ごめんね」

溢れる言葉を喉の奥に押し込み、私はただ、その小さな生命の鼓動を目の当たりにしていました。

 

1. 「出生時742g」から「520g」へ。不安な体重減少

 

25週2日で生まれた我が子。出生時の体重は742gでした。

 

しかし、私がようやく対面できたときには、さらに体重が減り、わずか520gほどになっていました。

 

「なぜ減ってしまうの?」「このまま消えてしまうのではないか……」

 

ようやく会えた我が子は、生まれた時よりもさらに小さくなっていました。

 

そのあまりの小さなさに、私の心は恐怖で支配されそうになりましたが、担当医からはこう説明を受けました。

 

超未熟児の赤ちゃんにとって、この「体重減少」は決して悪いことではなく、避けては通れないステップなのだそうです。

 

お腹の外に出た瞬間から、未熟な皮膚を通して水分が蒸発していくこと。

そして、未完成な消化管を休ませ、すべてのエネルギーを「成長」のためではなく、ただ「今、生きること」だけに注ぎ込んでいること。

 

「一度しっかり水分を絞ってから、ゆっくり増やしていくのが、この子にとって一番安全な経過なんですよ」と。

 

知識としては、少しホッとしました。

 

あの子は今、大きくなることよりも、命を繋ぎ止めることに全力を出しているんだ。

 

次に会う時、あの子はどうなっているんだろう。

知識では分かっていても、私の胸のざわつきが消えることはありませんでした。

 

2. 「おめでとう」と言われない、静かな出産

 

結局、誰からも「おめでとう」の言葉をかけられることはありませんでした。

今にも消えてしまいそうな命を前に、その言葉はあまりに不似合いだったのでしょう。

 

「これから3ヶ月間は、いつ何があってもおかしくない。その覚悟をしておいてください」

 

医師から告げられた言葉は重く、冷たく響きました。

 

本当なら、8月のひまわりが咲く頃に生まれるはずだったあの子。まだ春の冷たさが残る時期に、あの子の孤独な闘いは始まってしまったのです。

 

3. 同じ屋根の下にいても、遥かに遠い我が子

 

産後の入院期間中、私は同じ病院内にいました。

けれど、決して自由にな面会ができるわけではありません。

 

「無事なのか」「順調なのか」

 

安易に聞き出すことさえ憚られるほど、現場は切迫していました。

 

上の子たちは今、どんな思いでいるだろう。

家族みんなで名前を呼んであげることすらできない。

 

母でありながら、我が子のために何もしてあげられない。ただただ祈ることしかできない毎日に、自分の無力さを思い知らされました。

 

4. 小さな体に宿る、とてつもない生命力

 

毎日毎日、生死の境をさまよいながらも、あの子は生きている。

あんなに細い腕で、あんなに小さな体で、一体どこにこれほどの力強さが隠されているのだろう。

 

自分の無力さに落ち込む私を、あの子の「生きようとする姿」が何度も奮い立たせてくれました。

 

我が子との距離はまだ遠いけれど、その生命の灯火を信じて、私も前を向こう。暗い病室でそう自分に言い聞かせていました。

 

【この記事のまとめ】

 

520gという、手のひらに乗るほど小さな命。

 

必死に命を繋ごうとするその姿は、私たちが当たり前だと思っていた「生きることの根本」を、全身で教えてくれているようでした。

 

次回、NICUに通い続ける日々。

「病院からの電話」に怯え、次々と告げられる聞き慣れない病名に戸惑う毎日。不安に押しつぶされそうになりながら、ただ祈ることしかできなかった、出口の見えない時間についてお話しします。

 

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超未熟児【第11話】重なる手術、失明の危機。小さな体で何度も死線を越えてくれた我が子

 

※本記事は個人の体験談であり、特定のサービスを推奨するものではありません。保険加入の検討については、ご自身の状況に合わせて専門家にご相談ください。