前の病院での初診から約3ヶ月。紹介状を手に、私は大きな大学病院の門を叩きました。
そこで待っていたのは、田舎の病院とは全く違う、圧倒されるような光景と、予想もしていなかった現実でした。
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1. 朝から夕方まで。大学病院という「戦場」の洗礼
乳腺外科のみの受診でしたが、その混雑ぶりには唖然としました。
朝一番で行ったにもかかわらず、診察室に呼ばれたときには昼をとうに過ぎていました。
大学病院という場所の重みを、待ち時間の長さで思い知らされた気がします。
女性の主治医による、再度のエコー確認。
私は以前の病院で決めていた「お腹の組織を使った乳房同時再建術」の希望を伝えました。
2. 医師の勧めと、突きつけられた「空き状況」
女性医師は、私の体への負担を考え「腹部ではなく背中の組織を使う方法」を勧めてくれました。
• 手術時間が短い
• 入院期間が短い
• 身体への負担が少ない
「もう一度、形成外科の受診も含めてゆっくり検討したほうがいい」
そのアドバイスはありがたかったのですが、それ以上に衝撃的な事実を告げられました。
私の希望する「腹部組織による再建術」は、この病院では月に一度しか行われておらず、なんと来年の2月まで予約がいっぱいだったのです。
3. 半年後の手術。転移のリスクと向き合う決断
7月に初診、8月に告知、10月に転院。
そこから手術が2月。がん発覚から実に半年以上も待つことになります。
「期間を延ばすと転移のリスクも否定できない」と、医師からはインプラントの勧めもありました。
考えさせられる部分は多々ありましたが、私は「2月の手術まで待つ」ことに決めました。転移しないことに、自分の運命を賭けたのです。
手術時間は10時間。1週間は寝たきり。
腹部切開の経験はあるものの、これまでにない過酷な挑戦になることは間違いありません。
4. 大きな病院で感じる、命への敬意
病院の長い待ち時間、周りを見渡すと、小さな子供たちが重い病と戦っている姿も目にしました。
世の中にはもっと大変な状況にいる方がたくさんいる。それは十分に分かっています。でも、今はただ、私自身のこの心情を綴ることを許してください。
数々の重い病と向き合い、日々頑張っている方々への心からの敬意を込めて。病で苦しむことがない未来、誰もが生まれた意味に向き合えるより良い未来が訪れることを願わずにはいられません。大きな病院に行くたびに、そんな思いが胸を去来します。
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殺風景な診察室、長い待ち時間、そして突きつけられた「半年待ち」という現実。
病院から帰宅した時、私の心はカサカサに乾ききっていました。
そんな時、ふと目に入ったテーブルの上の一輪の花。
ただそこにあるだけの彩りが、ささくれ立った心をそっと撫でてくれるような気がしたのです。
これからの長い戦いを乗り切るために。
誰のためでもなく、自分のために花を飾る。それは、どんな状況にあっても自分をあきらめず、大切に扱うための、一番身近で優しい習慣かもしれません。
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【この記事のまとめ】
「手術は半年先になります」
その言葉を聞いた瞬間、頭の中をよぎったのは、体の中でがん細胞が静かに、着実に広がっていくかもしれないという恐怖でした。
インプラントにすればもっと早く手術ができる。でも、私は自分の体の一部で再建したいという願いを捨てきれませんでした。半年という月日を待つことは、私にとって人生最大の「賭け」です。
転移の恐怖に怯えながら過ごすのか、それとも納得のいく治療のために自分を信じるのか。
正解なんて誰にも分かりません。それでも、あの時の私は、震える足でその道を選びました。
不安がゼロになることはありませんが、自分で選んだ道だからこそ、一歩ずつ進む覚悟が決まったのも事実です。
次回は、いよいよ始まった全身を網羅するハードな「術前検査」の日々、そして複数の診療科を駆けずり回った過酷な一日についてお話しします。
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乳がん体験談【第11話】精密検査でまさかの5科受診。乳がん告知後に突きつけられた「自分の体」の現実
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