久しぶりに訪れた大学病院の空気は、どこか冷たく、重く感じられました。
この日は、いよいよ来月に迫った入院に向けての詳細な説明がありました。
※本記事はプロモーションを含みます。
渡された書類の内容を一つひとつ確認していくたびに、これまでどこか他人事のように感じようとしていた「現実」が、容赦なく私の中に重く沈み込んでいきました。
1. 大型犬という存在、ゴルちゃんへの特別な想い
自分の入院準備を進めながらも、頭の中は常に愛犬・ゴルちゃんのことでいっぱいでした。
この頃から、私の気持ちはこれまでにないほど沈むことが多くなりました。これまでもペットと暮らし、どの子も大切な家族の一員であることに変わりはありません。
けれど、不思議とゴルちゃんに対しては、他の子とはまた違う、ひときわ強い思い入れがある気がしています。
それはきっと、まだ4歳にも満たない若さで「末期ガン」という過酷な運命を背負わせてしまったからかもしれません。
「まだまだ一緒にいたい。もっともっと、あの悪戯っ子の笑顔が見たい」
そう願わずにはいられないのに、目の前にいるのは日に日に元気を失っていく痛々しい姿。その対比が、鋭い刃物のように私の胸を突き刺すのです。
2. 14時の診察室で。現実味を帯びていく「患者としての私」
乳腺外科で名前を呼ばれたのは、14時を過ぎた頃でした。週明けの月曜日ということもあり、待合室は非常に混雑していました。
幸い、数ヶ月待ち続けてようやく受けた手術前検査では、新たな異常は見られませんでした。これについては、ただただ感謝するしかありません。
診察室でも、また多くの書類にサインを求められました。ペンを動かすたびに、自分の体が自由を奪われていくような、そんな錯覚に陥ります。
かつては病気知らずで健康そのものだった私が、数日前からは風邪をこじらせ、薬を処方してもらう日々。
自分の体の脆さと向き合わされる毎日は、想像以上に心を削るものでした。
3. 予定通りの「ひとり時間」。退院後の再会を信じて
入院の日時が決まり、その数日前から一人の時間を作ろうと、近くの宿を予約していました。
もちろん、この予約を入れたのはゴルちゃんがまだ元気だった頃の話です。
「キャンセルしようか……」
何度も、スマートフォンの画面を眺めては迷いました。今そばを離れたら、後悔するかもしれない。
けれど、一緒にいられたとしても、それはたった数日のこと。その後には、手術と入院という、一ヶ月近い空白の時間が強制的にやってきます。
私は、あえて予定を変更しないことにしました。
それは一種の「賭け」でもありました。
当初の予定通りに進むことに、これからの日々の望みを託したかったのです。
「退院して、また必ずゴルに会う」
その強い意志を自分に刻むための、ひとり時間。
理不尽な運命に打ちのめされ、酷く落ち込みましたが、今はただ現実を受け止めるしかありません。
家を離れるまでの、ゴルと過ごせる貴重な時間。それを何よりも大切に、一秒一秒を噛み締めるように過ごしています。
これから先、私たちを待ち受けている運命がどのようなものであっても。
どんなに厳しい結果だとしても、私はそれを受け止めて生きていかなければなりません。
それが、残された者に課せられる「現実」という名の責任なのだ
【一人で抱えきれない「心の震え」を、専門家の手に委ねる】
大切な家族である愛犬の余命宣告、そして自分自身の入院と手術。
どれか一つだけでも足がすくむような出来事が、今、同時に押し寄せています。
書類にサインをする手の震えや、ふとした瞬間に襲ってくる孤独感は、決して「あなたが弱いから」ではありません。
あまりに重すぎる運命を一人で背負い込もうとすると、いつか心が悲鳴を上げてしまいます。
そんなとき、国家資格を持つ専門家に今の「きもち」をありのままに話すことは、弱さではなく、前を向くための勇気ある選択です。
あなたの孤独な夜に寄り添い、絡まった感情を解きほぐす場所が、ここにあります。
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【この記事のまとめ】
自分自身の入院、そして愛犬の病。重なる試練の中でも、私は「逃げない」と決めました。
宿をキャンセルしなかったのは、未来の自分への約束です。
次回、入院前の最後のひととき。ゴルちゃんにかけた言葉と、私を見送るあの子の瞳。そして、いよいよ手術室へと向かう私の決意をお話しします。
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乳がん体験談【第15話】運命の分岐点。愛犬が命をかけて遺した「覚悟」と、独り向き合う手術前夜
※本記事は個人の体験談です。ペットの体調や治療については、必ず信頼できる獣医師にご相談ください。