smallhappiness_9388’s diary

介護福祉士・調理師が綴る、乳がん手術からの再建と愛犬との日常。実体験に基づいた「生きるヒント」を発信中。

乳がん体験談【第17話】生かされた命、鏡に映る新しい傷跡。愛犬の分まで歩き出す決意

15時間に及ぶ大手術から、5日が経過しました。
あんなに激しかった痛みの頻度も、ようやく少しずつ、波が引くように和らいできました。

※本記事はプロモーションを含みます。

 

今日は、入院生活の中でも大きな一歩を踏み出す「進展の日」となりました。

1. 「歩く」という試練。ドレーンと共に踏み出す一歩

ついに、点滴の管とおしっこの管が外れました。
ずっと横になっていた世界から、まずは座ること、次に立つこと。そして、自力でトイレまで歩くリハビリが始まりました。

 

「歩く」
たったそれだけの行為が、今の私にとっては新たな痛みを伴う試練です。

 

一歩足を踏み出すたびに、体に響く鈍い痛み。けれど、痛み止めを使いながら、亀のような歩みでも前へ進みたい。
身体にはまだ3本のドレーンが繋がっています。体液を外へ出すこの管たちとは、もうしばらく「相棒」として付き合っていくことになりそうです。


2. 看護師さんの優しさと、もどかしい「シャワー」への想い

翌日には、小型の心電図も外れました。
実はこれが、精神的に少し厄介だったのです。喘息持ちの私は、安静にしていても酸素濃度が普通の方より低めに出ることがあります。

そのため、トイレに立っただけでアラームが反応してしまい、数人の看護師さんが「大丈夫!?」と慌てて駆けつけてくれるのです。


「私は大丈夫、です」


そう伝えながらも、忙しい看護師さんたちへの申し訳なさでいっぱいでした。装置が外れたことで、ようやく自分のペースで、気持ちを落ち着けて過ごせるようになりました。


咳も落ち着き、腰の痛みも緩和されつつあることが、何よりの喜びです。


今、一番の悩みは「シャワー」です。タオルで体を拭いて着替えてはいますが、術後から一度も洗っていない髪のベタつきが、心を重くさせます。早くお湯を浴びて、この停滞した空気まで洗い流してしまいたい……そんなもどかしさを抱えていました。

 

……早くお湯を浴びて、この停滞した空気まで洗い流してしまいたい。そんなもどかしさを抱えて過ごしていたところ、午後になって看護師さんが優しく声をかけてくれました。

「髪、洗いましょうか?」


その一言が、どれほど嬉しかったことか。
まだ自分一人では思うように動けない私のために、看護師さんがシャワー室で丁寧に髪を洗ってくれました。指先から伝わるお湯の温かさと、泡と共に汚れが落ちていく感覚。
ずっと重くのしかかっていた不快感が消えていくようで、ただただ、ありがたくて涙が出そうでした。身体はまだ自由になりませんが、清潔な髪を取り戻せたことで、沈んでいた気持ちまでパッと明るくなった気がします。

3. 目に映る「再建」の現実と、流れた涙の意味

手術から7日が経過した朝のことです。


身体は強度の打撲か、あるいは激しい筋肉痛のような鈍い痛みに覆われていました。特に首の下周辺に広がる鈍痛は、私の意識を常に現実に引き戻します。


そして今日、私は初めて、ベッド越しに再建された右胸を直視しました。
期待しすぎてはいけない。そう自分に言い聞かせていたので、目に映った姿は、ある意味で「想定内」でした。えぐれてしまった部分に、脂肪を足したような感覚。ただ、「えぐれ感」がないだけ、とも言える姿。


けれど、そこに刻まれた傷跡は、想像以上に大きく、生々しいものでした。
どんな感情だったのでしょう。自分でも説明がつかないまま、頬を涙が伝いました。


悲しいのか、怖いのか、あるいは「形」として残った事実に圧倒されたのか。言葉にならない感情が、涙となって溢れ出しました。

 

 

 [大型犬との日々:愛犬ゴルとの全記録はこちらから](リンク予定)


4. ゴルが生きられなかった時間を、背負って生きる

今、私の心を支配しているのは、やはり愛犬・ゴルの死です。
自分は15時間もの手術を経て、こうして生かされてしまった。長生きを強く望んでいたわけではないのに、なぜ私はここにいるのか。


ゴールデンレトリバーのゴル。わずか4歳と3日の生涯。
あの子が生きることができなかった、眩しい未来の時間。
それを今度は、私が背負って生きていこう。そう思いました。


子宮を全摘し、胸にも大きな傷跡を刻んだ今の私は、世間が言う「女性らしさ」からは遠い姿かもしれません。けれど、自分なりに「生きる価値」を見つめ直したい。
ゴルが教えてくれた「生きる意志」を胸に、生涯、ガンという病と向き合い、この命を全うしようと誓った術後7日目の朝でした。


【いま、心のどこかで「自分さえ我慢すれば」と思っていませんか?】

人生には、この物語のように、自分一人では到底抱えきれないほどの過酷な出来事が重なる瞬間があります。
大切な家族との別れ、癒えることのない喪失感、そして自分自身の健康に対する底知れない不安。

「もっと強くならなければ」
「周りに心配をかけてはいけない」

そうやって心に蓋をして、無理に笑顔を作っていませんか?
深い悲しみや不安の中にいるとき、その「きもち」を言葉にするだけで、凍りついていた心が少しずつ解けていくことがあります。

 

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【この記事のまとめ】
歩き出した一歩。初めて見た再建の傷跡。
身体の回復と共に、私はゴルの分まで生きる覚悟を固めています。
次回、第18話。
「ようやく叶った洗髪、そしてリハビリの加速」。
一歩ずつ「日常」へと近づいていく、入院生活の記録を綴ります。
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※本記事は個人の体験談です。サービスのご利用については、ご自身の体調や状況に合わせてご検討ください。